2020年6月24日水曜日

量子テレポーテーションが電子スピンによる量子ビットで実現可能であると実証される

量子コンピュータにおける情報伝達手段の1つである量子テレポーテーションが、電子スピンによって構成される量子ビットで実証されたことが、ロチェスター大学とパーデュー大学の研究チームによる研究で報告されています。
<略>
ニコル氏らの研究チームは、電子スピン量子ビットの量子テレポーテーションを実現するために、交換相互作用の原理に基づく技術を利用して電子対の量子もつれを分散させ、電子スピンの状態を維持したまま量子テレポーテーションを実現することに成功しました
「私たちは、粒子が相互作用しない場合でも2つの電子間に量子もつれを生成する方法と、テレポーテーションを使った量子コンピューティングに潜在的に有用な方法である『量子ゲートテレポーテーション』を実証しました。われわれの研究は、光子がなくても量子テレポーテーションが可能であることを示しています」とニコル氏は語っています。
https://gigazine.net/news/20200623-electronic-quantum-teleportation/
よくわからんので少し調べました。

電子スピン(量子もつれ)の例としては、下記の通り。
量子Aと量子Bの関係性を探る。(ベルの4状態)
パターン1, 量子Aが上向きのとき量子Bが上向き
パターン2, 量子Aが上向きのとき量子Bが下向き
パターン3, 量子Aが下向きのとき量子Bが上向き
パターン4, 量子Aが下向きのとき量子Bが下向き
どのパターンであるかを確認したら、
片方の量子を見ただけでもう片方の量子の向きが確定するという現象です。

量子テレポーテーションの例としては、
・量子Aと量子Bは量子スピン状態である。研究員サトウさんが量子Bを持ち去る。
 研究員であるスズキさんが、新たに量子Cと量子Aのスピン状態を確認する。
 携帯電話等のやり取りででスズキさんがサトウさんに「量子Bの状態はどうか」と聞くと、BはCの状態と一致する。CがBにテレポートした。

これを使って量子メモリを作れる。
具体的には、
・電子と炭素の間のもつれを生成。
・電子と光子の間のもつれを測定。
・光子の量子状態が消え、炭素に現れる。

この炭素の量子状態を調べることで光子から転写された情報を得ることができる。
これ使えば量子暗号通信の長距離化ができると期待されているようだ。

なんとなくわかったような気もしないでもない・・・。

さて、従来の量子テレポーテーションは光子を用いていたようですが、
今回はそれを必要としなくなったというニュースなんでしょう。

やっぱりよくわからんです。



別記事

さて、科学者たちは以前の研究で、光子テレポーテーションによって量子ビット情報を転送することに成功しました。
しかし、科学者たちが目指すところは、電子から作られた量子ビット情報を転送することです。
なぜなら、電子は互いに容易に相互作用し、半導体にも利用可能だからです。半導体をベースとする量子コンピュータは既存の技術とも相性が良いため、大規模量子コンピュータに適しています。
それで科学者たちは電子テレポーテーションの方法を探ってきたのです。
電子を使った量子テレポーテーションを実証するために、研究者たちはハイゼンベルグ交換相互作用の原理に基づいて最近開発された技術を利用しました。
個々の電子はS極とN極をもつ棒磁石のようです。この極の方向は「量子スピン」状態とも呼ばれます。
そして特定の種類の粒子が同じ量子スピン状態を持っている場合、同じ場所に存在できないという性質があります。
つまり、同じ量子状態の電子は互いに重なり合って存在できないのです。そのため電子の状態は前後で逆のスピンになるように入れ替わります。
研究者たちはこの手法を使用して電子ペアを分散させ、スピン状態をテレポートさせることに成功したのです。 
http://world-fusigi.net/archives/9626149.html

背景がやっとわかってきました。

つまり、普通の半導体によるコンピュータは0と1の連続で計算しますが半導体の振動数によって限界が生じます。しかし、量子ドットコンピュータは強みである 0,1,重なり合い の状態が用いられるため、伸びしろがすごいことになっています。

しかし問題があり、ハイゼンベルグ交換交互作用の原理というものがあり、特定種類の粒子が同じ量子スピン状態である場合、同じ場所に存在できないことにより、重なり合いができないことから、一度光子を用いた量子テレポーテーションを利用しなければなりませんでした。これが量子コンピュータの合理化を妨げていたというわけです。
仮に、光子を用いず、直接電子の量子テレポーテーションができるならば、半導体内で完結できます。より合理化が見込めるということです。

今回はその実験が成功したということですので、量子コンピュータの半導体の処理能力の向上が大幅に見込めるかもしれません。

以上

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菅政権 アストラゼネカ社のワクチン製造日本国内で

https://seijichishin.com/?p=53833 個人的にはワクチン自体に疑問符が付いているので静観。 海外で作られるよりは信用できる気もするが。